News お知らせ

ケンブリッジの自宅にて

2013.04.28

今年も祖国の外で自分が生を授かった日を迎えることになった。
こういう物理的な要素は何を意味するわけでもないし、
いつもと同じように朝日を迎えて、夕陽を見送って、
同じ24時間に身を委ねるだけだ。

20代最後の誕生日を迎えるに当たり何を想うか。正直何も想わない。
こういうテクニカルな要素は何を意味するわけでもないし、
これまでと同じように、昨日という日を見送って、今日という日を過ごして、
明日という日を迎える。

特別なことは何もない。

怖さとか不安ではなく、ただ平常心を保って、そこに闘争心をかぶせて、
時間という自分のチカラでは変えられない対象に向き合っていくこと。
自分のペースで、強弱をつけながら、回り道もしながら。時にお腹が痛くなったりしながら。

変わることよりも、変わらないことの強さを意識するようになったのは最近のこと。
自分の中にかすかに生まれる意識の変化を感じる。
そこに眠る何かを判断するのは今じゃなくていい。
時間が過ぎていくのを傍観しながら、気長に待てばいい。

日々の忙しさの中で、人々は待つことの美を忘れ去ったのかもしれない。

この日にやらなければならないことが一つだけある。
自分を生んでくれた母を想うことだ。ありきたりな表現だけれど、
自分の土台を耕してくれた母に対して、感謝の気持ちを持つことだ。

山梨で過ごした中高時代。辛くなるたびに握りしめた青い鉢巻に、
僕は幼心ながら、汚い字でこう書いた。

「母に捧げる」

この気持ちは今も変わらない。


2013年4月28日 ケンブリッジの自宅にて

ダイヤモンド・オンライン

2013.04.23

ダイヤモンド・オンラインの加藤嘉一の連載が更新されました。


加藤嘉一 「中国民主化研究」揺れる巨人は何処へ

第2回:歴史は終焉するか? フクヤマVS鄧小平 未完のイデオロギー闘争

“敗戦国”として挑んだ冷戦時代、“戦勝国”として挑んだポスト冷戦時代――。
日本人にとってのポスト冷戦時代は即ち“失われた××年”と時期を共にする。
この期間、日本人にとって、何が終わって何が始まったのか。
或いは、何か始まって何が終わったのか。
私たちは、頭の中でタイムマシーンを想像しながら、歴史を遡ってみる必要があるのかもしれない。
(本文より抜粋)

是非ご覧ください。

ご報告

2013.04.17

皆さま、こんにちは。加藤嘉一です。

皆さまご存知のように、昨日ボストンマラソンのゴール地点付近で爆発事件が勃発しました。
死傷者が出ると同時に、ボストンコミュニティー、アメリカ社会、
そして今に至るまでテロリズムとの戦いを続ける世界市民に衝撃が走りました。
ボストンはアメリカの中では治安が良い場所であり、
まさかテロリズムを想起させる爆破事件が起きるとは僕自身予想もしていませんでした。

グローバリゼーションが進行すると言われる昨今の情勢ですが、多次元における多様性は
いまだ根強く残り、現状に不満を持ち、暴力で局面を動かそうとする勢力が世界中に眠っている、
これからも潜在的に残り続けるという現実を再認識させられました。
そして、人間がコミットする社会である限り、
いつでも、どこでも予想外のことが起こりうることを痛感しました。
世界が平和に、安全に、平静になっていくことを願うと同時に、この場をお借りして、
今回の事件で亡くなられた方に哀悼の意を申し上げます。

事件発生後、多くの日本の方から日頃ボストンで生活し、
且つランニングを趣味とする僕の身の安全をお気遣いいただくメールを頂戴しました。
僕はちょうどこの日外地への出張が入っており、事件が起きる少し前にボストン空港から離陸し、
道中でニュースを通じて事件のことを知った次第です。
現在生活する土地でこのような事件が起きたことはショックでしたが、
僕自身の身の安全に問題はございません。
元気で過ごしています。
皆さん、こんな僕をお気遣いいただき、激励のお言葉をかけてくださり本当にありがとうございます。
感謝の気持ちで一杯です。

今後とも、少しでも世の中の役に立てるように、人々が国境を越えて社会を営む過程で
何か貢献できるように、全力で精進していきたいと思います。
引き続き、皆さまのご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。


加藤嘉一 2013年4月16日

日経プレミアPLUS Vol.7

2013.04.11

加藤嘉一が連載している日経プレミアPLUSの最新号が発売されました。

日経プレミアPLUS - Vol.7

中国激動の転換期を往く
「中国は北朝鮮をどう扱おうとしているのか」

どうぞご覧ください。

ボストンケンブリッジの自宅にて

2013.04.09



皆さんこんにちは。加藤嘉一です。

東京は本格的な春の息吹を感じさせる季節に突入しているようですね。
ボストンはまだまだ寒いですが、(寒さにとことん弱いぼくですが)寒さに負けず、
毎日チャールズ河沿いを爆走しつつ、己をいじめ抜くことで解放していきたいと
気合を入れている今日この頃です。

さて、今回は一つ皆さんにご報告です。

新年度となったいま、ダイヤモンドオンラインで
新連載「中国民主化研究ー揺れる巨人は何処へ」を始めさせていただく運びとなりました。
これまでぼくが一番書きたかったテーマ。
いまぼくが最も関心を持つイシュー。
そんなテーマ&イシューで執筆させていただけるぼくは幸せであり、支えてくださる方々、
応援してくださる方々に感謝の気持ちを込めて全力で取り組ませていただきたいと思っています。



第1回:なぜ、いま“中国民主化研究”なのか? 揺れる巨人を検証する上で依拠すべきこと


また、僕にとって2013年は祖国を離れてから10周年となる節目の年になります。
まだまだ未熟で、無知で、一人前には程遠いぼくではありますが、10年分の思いを乗せて、
この1年を突っ走っていければと思いを新たにしています。

皆さん、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。


加藤嘉一 2013年4月8日 ボストンケンブリッジの自宅にて

マンハッタンワシントンスクエアにて

2013.04.04



皆さんこんにちは。加藤嘉一です。

日本は新年度に突入し、皆さん新たな気持ちで日々をお過ごしのことと思います。
お体を大切に、ぜひ充実した日々をお送りください。
皆さんの益々のご健勝を祈っております。

ぼくはといえば、現在ニューヨークに出張中です。
昨晩ニューヨーク大学国際関係学院にて開催されたパネルディスカッションで
ここを拠点にする有識者たちと「東アジアの台頭」に関して公開討論してきました。
尖閣問題、朝鮮半島、アメリカのアジア重視などテーマは多岐に及び、
ニューヨークにおける東アジア問題への関心の高さを実感しました。

今日もこれから同大学の学生に向けて講演をし、座談会でガチンコ議論をしてきます。
午後はコロンビア大学にて取材を敢行します。
アメリカ社会も中国同様非常に多様的で、僕なんかまだまだその一端を覗いているに過ぎないですが、
少しずつ、一歩一歩、理解を深めていきたい。
そのために必要なコミュニケーションには、貪欲に汗を流していきたいと思っています。

今朝、ホットコーヒーを片手に、白い息を吹かせながら、
マンハッタンの中南部に位置するワシントン公園を散歩しました。
僕の人生にとって、異なる社会・異なる人々・異なる景色・異なる価値観に接し、
それらに心を開いていくことが核心であるということ、
そんなプロセスに身を委ねることが出来ている自分がどれだけ幸せかということを再認識しました。

世界の色んな所で、僕に対して笑いかけてくれる人がいるから、僕は生きていることができる。

ぼくは生かされている。

ニューヨークはまだまだ寒いです。



2013年4月3日 マンハッタンワシントンスクエアにて

週刊ダイヤモンド

2013.04.01

現在発売中の「週刊ダイヤモンド」4月6日号に加藤嘉一が寄稿しています。

週刊ダイヤモンド - 2013年4月6日号


World Scope from 中国:
「中国夢&中国経済3.0を掲げ習近平・李克強体制発足」

どうぞご覧ください。